「WETH」って一体何?
なぜOpenSeaでは3種類の$ETHがあるの?
本記事では$WETH(ダブリュー・イーサ)について、可能な限り初心者でも分かりやすく解説していきます。
$WETHとは
$WETHとは、正式には「Wrapped ETH(ラップド・イーサ)」と呼ばれる仮想通貨です。
これは日本語で「ラッピングされた(包まれた)仮想通貨$ETH」という意味です。
またOpenSeaで利用できる$WETHは、$ETHと同じ仮想通貨プラットフォームの「イーサリアム」の上で稼働しています。
俗に言う「チェーン」のことを指します。
このチェーンには、polygonチェーンやBSC(バイナンススマートチェーン)といった種類があります。
たとえばポリゴンイーサや$Maticといった仮想通貨は、polygonチェーンというプラットフォーム上の通貨です。
ではイーサリアム上にはすでに$ETHがあるにも関わらず、なぜ$WETHなる通貨が存在するのでしょうか。
なぜ$WETHが利用されているのか
簡単に言えば、$ETHと同等の価値を持つ通貨として、使い勝手が良いためです。
$ETHは現在、世界中の人に利用されており、多額の取引が常にやり取りされています。
そうしたことから、
- 決済の処理に時間がかかりすぎる
- 取引手数料がかかりすぎる
こうした問題点が指摘されています。
$WETHは、イーサリアムという$ETHがもっている信頼性を保ちながら、$ETHよりも早く安く利用するために生み出されたわけです。
$WETHと$ETHの共通点
$WETHと$ETHは、基本的に同じ価値をもつ通貨になります。
それぞれの価格は同じであり、常に1WETH=1ETHとなっています。
ただ$WETHと$ETHは利用しているプラットフォームは同じでも、その上で稼働している仕組み(規格)が異なります。
ポリゴンイーサとは
ポリゴンイーサとは、polygonチェーン上で利用できる$ETHのことを指します。
それは$ETHよりも、決済にかかる処理時間や手数料が短くて低く抑えられるからです。
そんな声が聞こえてきそうですが、ポリゴンイーサは$WETHよりも、決済にかかる処理時間、手数料が短く低く済むためです。
またポリゴンイーサは、よく「ポリゴン」とだけ略して呼ばれることがあります。
そのため、
『「ポリゴン」という名前の仮想通貨がある』
と誤解されがちなので、注意しましょう。
【補足】ラップドトークンは$WETHだけじゃない
仮想通貨名の頭に「W」が付くものは、一般的にラップド・トークンと呼ばれています。
この記事では$WETHを取り上げていますが、このラップド・トークンには$WBTC(ラップド・ビットコイン)なども存在しています。
OpenSeaで3種類の$ETHが利用されている理由
NFT売買プラットフォームのOpenSeaでは、本記事で説明した3つの仮想通貨が使われています。
そう感じる人は多いと思いますが、きちんとした理由があるんです。
$WETHが使われる理由
OpenSeaでは、NFTをオークション形式で売買する場合には$WETHが使われています。
その際、申し込みをしてセリ落とせなかった場合でも、手数料(ガス代)がかかってしまいます。
オークションに申し込むたびに$ETH並みの手数料がかかっては、コストが高くつきすぎますよね。
そのため$ETHよりも手数料が安い$WETHが利用されているわけです。
ポリゴンイーサが使われる理由
ポリゴンイーサも$WETHが使われている理由と同じく、取引手数料を低く抑える目的で利用されています。
確かにそうなのですが、OpenSeaでは古くからあるNFTコレクションの大半がイーサリアム上で運用されているんです。
そして一度イーサリアム上で運用されたNFTは、後から別のプラットフォーム(たとえばpolygonチェーン)への引っ越しができない仕様になっています。
そのため、より安く手軽にNFT取引をしてもらうために、polygonチェーンのポリゴンイーサが利用されているわけです。
まとめ
- $WETHとは、$ETHよりも安く早く利用できる通貨のこと
- $WETHと$ETHは同じ価値を持っている
- ポリゴンイーサは、$WETHや$ETHとは異なるプラットフォーム上の通貨である
3種類とも名前に「イーサ」が付いていても、それぞれは異なる仮想通貨です。
そのため、たとえば$WETHやポリゴンイーサを$ETHのアドレスへ直接送金してしまうと、送ったはずの仮想通貨が消失してしまいます。
3種類のイーサの違いをきちんと理解して、細心の注意を払いながら仮想通貨を扱っていきましょう。
ポリゴンイーサを購入したら設定すべきこと
たとえばOpenSeaでは、NFT購入にポリゴンイーサを使うことができますよね。
その際に、
そんなときはメタマスクにトークンを追加することで解決することができます。